会長通信


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社長通信第188号 2011.1.17 大震災

16年前の今日のことでした。

朝起きると父が、「大変なことになってるぞ!神戸で大地震が起きた!」とテレビのニュースを見ながら大声を出していました。(この日父は69歳の誕生日でしたが、父はこの2カ月後に他界します)
テレビでは、高速道路が倒壊し、あちこちで火災が発生しているヘリコプターからの映像が流されていました。

阪神淡路大震災・・・1995年1月17日午前5時46分発生、死者総数6434名、住宅全壊104,906棟、住宅全焼6,148棟、被害総額約10兆円。被災者約30万人。

今朝は通勤途中の車のラジオで、震災の特別番組を聴いていました。
NHK主催で第1回防災放送ドラマコンテストというのがあったらしく、
その最優秀賞に選ばれた東京の江戸川女子中学校放送部の作品を紹介していました。

ドラマのおおまかな内容は、朝から晩まで同じ事の繰り返しに飽き飽きしていた中学生の主人公。
母親の気遣いにも「いちいちうるさい!」と反抗し、あいさつすらしないような状態にあった。
ある日の放課後の部活で、学校なんか意味がない、学校なんか無い方がいいのに、というような会話をしていた所に、東京大地震が発生する。
家に帰れずに、壊れた学校の中で生徒たちが集団生活をしていく中で、いろいろな事に気づいて行く。
普段から防災に対する意識が全く無かった事への反省。学校で勉強ができることや、帰れる家庭があることへの有難さ。
そして7日後に、やっと家に帰れた時に元気な声で「ただいま」と言ってドラマが終わります。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

さて、私たちの今の環境で、大地震が起きたならどうなるでしょうか。

消火器の設置と設置場所の周知徹底。
最低7日分×人数分の非常食や飲み水の備蓄。
電気、ガス、水道などのライフラインが断たれたことへの対策。

私たちは、それについてあまりにも無防備な毎日を送っていると感じます。

同じように、会社においてはそのリスクはさらに大きなものになります。

会社の建物が倒壊したり全焼したりした場合、
まずは、元通りに復旧するための資金をどのように調達するのか?
復旧できるとしたら、何日間の休業が必要で、その間の売上ゼロに対しての対策は?
休業中、従業員への給料はどうやって払うのか?
倒壊や火災によって失われた仕上り商品や、お客様の撮影データについての保証はどうするのか?
休業中も借地代(月約300万円)はどうやって払うのか?

調べてみましたら、阪神淡路大震災の影響によって倒産した企業は169件だそうです。
この数は意外に少なかったのですが、国や地方自治体からの救済措置が取られたからだと思います。

我が社がそのような事態に万が一遭遇した場合には、1カ月に約1500万円の現金が必要になりますから、復旧までに6か月間かかると仮定した場合、9000万円が必要になります。
そしてその他に、復旧するための建築や設備の再投資の費用は莫大なものになります。
これらを全面的に金融機関が協力してくれるでしょうか。
いや、大変難しいと思います。

ということは、最低でも1億円くらいの現金は、いつでも使えるように備蓄しておかなければならないということになりますね。
これは本当に真剣に考えなければならない課題です。

対策としてはまず第一に、災害保険の見直しが上げられます。
6か月間休業、復旧のための設備投資がまかなえる保険が必要です。

そして第二に、借入金返済よりも上回る純利益が出た場合には、それは確実に預金としてプールしておく。そして今後、新たな設備投資や出店で現金が必要な場合、プールされた現金には手を付けずに、あえて借入金にてまかなって行く。
このように方針を変更して運営して行けば、数年後には1億円の余剰資金をつくる可能性は十分にあります。

災害による会社のリスクマネッジメントのことは、我が社では今まであまり考えられて来ませんでした。
この辺にも経営の甘さがあると反省しています。
今朝の中学生のラジオドラマから、今やらねばならぬ大切なことを気づかせていただきました。
by tamurasyasinkan | 2011-01-17 10:05