会長通信


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社長通信第214号 2011.3.9 松下幸之助Ⅲ

2009年1月より私が経営幹部メールに送った、「松下幸之助一日一話」メールを数回に分けてこのブログに掲載することにしました。
これは、松下幸之助さんの言葉について私が感じたことを述べたものです。
本日はシリーズ3回目です。3編をお送りします。


武士道と信頼感  松下幸之助
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昔、武士は庶民の上に置かれ、尊敬されていた。
これは一つには、武士が武力を持っていたからとも考えられるが、それだけではない。
やはり武士は道義に厚く、武士としての精神を忘れず、いわゆる武士道に徹することにより、庶民の信頼と尊敬をかち得ていたものと思う。
これは会社の中でも言える。
経営者には経営者道、従業員にはいわば従業員道ともいうべきものがあると思う。
それぞれ当然やるべきことがある。
これをお互いに責任を持って貫いてゆくというところに、信頼関係の基礎があり、その信頼関係を高めてゆく推進力があるのではないだろうか。
まずお互いの立場で、それぞれの道に徹したい。
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幸之助さんのこの考え方は、企業は公器であるということが前提にあると思います。
経営者には当然それなりの権力があるわけですが、それは企業の発展存続のためにあるものであって、決して私腹を肥やすためにあってはなりません。
従業員についても、それと似た部分があるでしょう。
従業員も、好き嫌いや思想的な目的などで行動の意思決定をしてはならないのです。
経営者も従業員も常に目指す所は一致していて、初めて信頼関係が築かれて、健全な成果というものが出せるのではないでしょうか。(田村)


決意を持ち続ける  松下幸之助
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指導者にとって大事なことの一つは、志を持つということである。
何らかの志、決意というものがあってはじめて、事は成るのである。
だから志を立て決意をするということが必要なわけだが、それは一度志を立て、決心すればそれでいいというものではない。
むしろ大事なのは、そうした志なり決意を持ち続けることであろう。
そのためには、やはり、たえずみずからを刺激し、思いを新たにするようにしなくてはならない。
一度志を立て、決意することによって、非常に偉大なことを成し遂げられるのも人間であるが、その志、決心をなかなか貫き通せない弱さをあわせて持つのも、これまた人間である。
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経営者の決意は、そのまま経営理念や経営ビジョンとなり、さらに大局的な戦略や、その場その場の戦術にまで反映されていくものです。
今、私は宇都宮店のブライダル部門の低調さに、とても悩みと迷いを感じています。
結果が良くないということは、戦略戦術が間違っているということで、さらにそれは、理念やビジョンが不明確ということにまで繋がっているということが言えます。
あるいは、理念やビジョンと戦略戦術が一致していないということも考えられます。
もう一度、お客様の立場に立って、何を改善しなければならないのか、混乱する頭の中を整理する必要があります。
でないと、一生懸命努力して働いているスタッフの皆さんに申し訳ありませんから。(田村)


水道の水のように……   松下幸之助
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加工された水道の水は価値がある。
今日、価あるものを盗めばとがめられるのが常識だが、通行人が門口の水道の栓をひねって存分に飲んだとしても、とがめたという話はきかない。
直接、生命を維持する貴重な価値ある水でさえ、その量があまりに豊富であるゆえに許されるということは、われわれに何を教えるか。
それは、すなわち生産者の使命は貴重なる生活物資を、水道の水の如く無尽蔵たらしめることである。
いかに貴重なるものでも、量を多くして無代に等しい価値をもって提供することにある。
われわれの経営の真の使命はまさにここにあると思うのである。
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これは松下幸之助さんの有名な「水道哲学」と言われるものです。
幸之助さんの基本的な経営スタンスは、一般大衆により多くの電化製品をより安く提供したいというものでした。
当時、松下産業は「マネシタ産業」と言われるくらい、良いものはどんどん真似をして、安価で大衆に使ってもらいたいという、恥も外聞ももろともせず邁進していた企業でした。
その当時のナショナルという社名も、まさに「国民のための」という思いが込められています。
その方針の根底には、この「水道哲学」というイデオロギーがあったわけです。
物が不足して貧しかった時代に生まれた経営哲学ではありますが、当社の今の戦略が是か非か?ということを考えると、一考に値することもあるような気がします。
経営理念である「心をかたちに人にひかりを」を、どのように解釈するか?皆さんで考えて行きましょう。(田村)

いかがでしょうか?
本日は、幸之助さんの経営者としての哲学の部分が、示されている内容だと思います。
情報の氾濫する今の時代であれば、このような発想をすることはそれほど難しいことではないと思いますが、何十年も前の時代に、すでにこういった哲学を持たれていたということは、驚くばかりです。
これが、松下幸之助の素晴らしさであり、「経営の神様」とまで言われる所以であると思います。
幸之助さんから学ぶことは、まだまだたくさんありますので、今後逐次ご紹介して行きます。

ありがとうございました。
by tamurasyasinkan | 2011-03-09 15:02